2016年12月8日木曜日

シンゴジラとサンフランシスコ

4時間のフライト。ラッキーなことに好きな映画を見ることができて、なんと「シンゴジラ」があった。離陸前から見始める。2回目なので、楽しむというよりも研究対象としてじっくりとセリフ1つ1つカット1つ1つをなめるように見たのだった。で、やはりこの映画の完成度はべらぼうに高く無駄なセリフやカットは1つもないのではないかと思い、また、監督のメッセージがいたるところにちりばめられていて、すげえなあ、と思った。

7時に地元の空港着。つまり今日は1日中飛行機関連で過ごしたのだ。念のためセキュリティのオフィスに行き「数日前に免許証をなくしたのだが」と切り出すと面倒そうな兄ちゃんが面倒そうに「アッチで聞いて」と言う。アッチに行くと、私はとても優秀なのよウフフという態度の姉ちゃんがいて誰かにまくし立てている。しばらく待っていると「何か?」と聞いてきたので「実は免許証を云々」と言うと、メモを取り出し「ここに連絡するといいわ、必要なことを告げれば数日後にメールがくるから」と言われて目を通すとオレがサンフランシスコでおろおろしながら電話をした番号であった。この番号にかけるとテープが流れて、名前と紛失物と電話番号を録音するように言われるだけである。つまり。紛失物を積極的に探すことは不可能でありただただ連絡を待つしかないのである。そして100%の確率で見つからない。多分すでに捨てられているだろう。

ああアメリカンクオリティだよ、と思ったけれど、考えてみるとサンフランシスコの人たちはみな働き者だったから、これはおそらく中西部クオリティなのだろう。中西部は物価が安いので、そこそこ働く、あるいはパートで働く、あるいは働かなくても、生きていける。そこそこ働く、あるいはパートで働けば、家を購入できる。冷凍食品とピザとバーガーを食べていれば生きていける。週末にアメフトとバスケとホッケーを観れば生きていける。だから、モノをなくしても誰も困らないのだ。

サンフランシスコやボストンは物価が高いので、金を稼ぐために皆キリキリしながら働く(すぐクビになるからだろう)。ストレスも高いだろう。中西部は皆働かない、ストレスも少ない、びっくりするくらい太っている。「シンゴジラ」を見たあとだとサンフランシスコの方が魅力的に感じたりするけれど、どうなのだろうか。

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