2017年2月5日日曜日

歴史好き、-樺太、豊原市

ということで、土曜午後はプチ引きこもり。

山田正紀の「人喰いの時代」を読み始める。

最近は山田正紀を読み直していて、ブックオフのオンラインで彼の絶版本をチェックしている。SF作家としていくつかの傑作を残している彼は、少し前からミステリの分野にも進出している。そして、SFとミステリを通じて、戦前の暗い時代を描写する作品を書いており、「人喰いの時代」は満州事変から数年後の北海道が舞台になっている。

当時は日本領土であった樺太について描写される箇所があり、そういえば樺太についてあまり知らないな、と思い少し調べてみた。で、満州同様に、その時代は内地からの植民者が増えつつあり、豊原市がその中心地になっており、非常に栄えていたことを学ぶ。歴史好きな私からすれば、そこでどういう生活が営まれていたのかに非常に興味がある。また、どういう人たちが樺太や満州への移住を決めたのだろうか、とか。

私の娘は今18歳で、例えば10年後に子供を産んだとする。私の孫である。この孫が、例えば25歳くらい、大学(に進学したとして)を卒業して自分の仕事を決めるくらいの年齢になったときは、今から35年後で、2052年である。おそらくそのころには火星への移住計画が本格化していると思う(イーロンマスクによって)。で、私は想像するのである、「お爺ちゃん、オレ、火星へ行くことにしたよ。地球にいてもオレはなんかうまくいきそうにないし。火星の東キャナルシティで一旗揚げてみせるよ」とか言われたりするのかな、と。

今から80年前、1937年。こういう会話が日本中で行われたのだ。「オヤジ、オレ、満州へ行くことにしたよ。いつ内地に戻れるか分からなけれど、健康に気をつけてな」とか「樺太への移住に応募することにした。あそこで成功してみせる。いつまでも小林多喜二の世界にはいたくないんだ」とか。

ということで、バルダッチの1000倍は面白い山田正紀の小説を楽しんでいるのである。

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