2017年3月13日月曜日

歴史好き、-蝦夷共和国

私の父方の先祖は函館出身で、祖父が東京に出てきて、それ以来、我が家は東京生まれのヒップホップ育ち的な一族である。

幕末時、我が家の源流は幕臣で、江戸無血開城の際に死罪を言い渡された(らしい)。刑の前日は緋色の膳が夕飯に出ることになっていたらしく、わが先祖はそれを見て死を覚悟したのであった。が、その日、ちょうど榎本武揚が幕府の海軍を率いて江戸を脱出することを決意。わが先祖も運よくそれに加われた(らしい)。

その時期、幕府を支持する東北諸藩は薩摩長州側に対抗して奥羽越列藩同盟をつくり、東北各地で勝ち目のない戦をしていたのであった。榎本艦隊は東北の各地で敗残兵を拾い上げ、蝦夷地を目指すのである(新選組が崩壊した後の土方歳三もこれに加わる)。そして函館の五稜郭を制圧し、そこを拠点に江戸とは別の政府を作り始める。蝦夷共和国である。つまり、わが祖先もこの歴史のどこかに属しているのである。「バラガキの歳さん、やっぱ凄えッス、剣術、ハンパないッス」とか言っていたのかもしれない。

もちろん蝦夷共和国はすぐに維新政府に屈し、蝦夷地は北海道になる。SF好きな私は、所謂歴史改変モノのネタとして、蝦夷共和国がそのまま生き延びたらどのような展開になったいただろうかと考えたりする。地理的にはロシアが近いので、おそらくロシアと貿易が盛んになっていただろう。そして、共和国がロシアと同盟を組めば、ロシア艦隊は港が使えることになる。ならば、日本海海戦はどうなっていたか。ソモソモ日露戦争は起こっていただろうか。日露が友好関係を気づいたら、ロシアは西側の国境に力をいれることができる。そうなるとドイツはどうなるか、とか。

私は、函館に行ったことは1度しかない。その際に、明治代に建てられた先祖の墓参りをした。私が良く知らないこの人物は、かの地で土方歳三とか榎本武揚をリアルで見て、戦に敗れ、それでも函館に残ることを決めて、山あり谷ありの人生を送ったのであろう。私の夢の1つはこの先祖たちの生きざまを調べることで、それを通じて当時の日本を学びたいと思っている。それが老後の楽しみの1つ。


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