2017年3月2日木曜日

シングルファーザー子育て、-汚れちまった悲しみ的な

夕食時の会話で「この前アクセプトされた論文が雑誌の表紙を飾ることになった」と娘に話した。娘は嬉しそうな顔をして「じゃあ、額を買って飾らないと」と言ってくれた。私は、(それほど大したことではないし、自分の大学での立場を考えるとささいな達成だ、娘の小遣いを使わせるようなものではない)と思い、「気を使わなくていいよ、お金がもったいない」と返した。娘は悲しい顔になり、「私がやりたいからするのだ」と言った。親として失格である。自分のつまらない執着心や見栄のために大切なものを少しずつ失うのだ、と気づくのだった。世界を変えるためにサイエンスをしているのだと言う。が、自分の子供を悲しい気分にさせるような人間が世界を変えることなんてできないのは、論理的に考えると自明である。仕事が評価されなくても立場を馬鹿にされても仕方がないけれど、意味の無いサイエンスはしないようにしないといけないというのが今日決めた自分のルール。

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