2017年4月6日木曜日

すいよう

ということで今日は休みにしたのであるが、コドモノヨウジ的に結局あまり休めなかったのはまあ想定の範囲内である。朝からあちらこちらに行き、先ほどようやくひと段落出来て、気づけば通常モードと同じではないか。なんか疲労感ハンパない。

昨夜、某ユーチューブでNHKスペシャルかなんかの動画を見る。新富裕層が国を出て行くとかなんとかで、シンガポールに移住する日本人が多くなっているとのこと。

私は、お金を稼ぐのが目的の仕事、というのがあまり理解できない。1)やりたいことがあり、2)それが仕事になり、3)金儲けにつながる、という流れは最高だと思う。けれど、A)金儲けをしたい、B)そのための仕事をする、C)金が儲かる、という流れには終わりがないように思える。C)の後にまたA)が来るのではないかと思い、金儲けそのものが人生の目的になっている、つまり金を使うことが人生の目的になっているのではないかと思うけれど、これは貧乏人のヒガミなんだろうな。

1日は24時間しかなく、それをどうやって配分するかを考えなくてはいけない。私の場合、睡眠で6時間以上は必要。研究が続けられるのが理想で、そのためにラボに9時間程度いられるのが理想。朝起きて家を出るまでに1時間程度は必要。30分程度の通勤が理想で往復1時間。帰宅後のエクササイズと風呂で1時間。夕食やら家事で1時間必要。残り5時間。実際は計算通りにはいかないので、1日に使える自由時間は4時間弱だ。本を読んだり、勉強したり、家族やら交友に使って1日分の時間はなくなる。

やりたい仕事があり、それを維持するための健康的な生活があり、生活を楽しむための時間を用意する、なんてことを考えて行動すると24時間なんてギリの量であり、多くの場合は、足りない。つまり、やりたい仕事が金を生み出すものではないのであれば、多くの人は金を儲けることができないということになる。逆に言うと金を儲けるためには金を儲ける仕事をしないといけない。なので、新富裕層の番組なんて見ても「オレもこういう生活したいぜ、くそっ、まじ羨ましいぜ」とかならずに、なんかフワフワした人の集団を見ている気分になる。もっとも、漫画家とかで、凄い作品を出して、それがヒットして、そして裕福な生活をしている、けれどもまだまだ新作の準備をしている、なんていうドキュメントを見ると「オレもこういう人生おくりたいぜ、まじレスペクトっす」とはなるけれど。

アカデミアの基礎系研究者は世界的に有名でもサラリーはせいぜい200Kである。もちろん研究以外に顧問とか相談役という仕事を引き受ければサラリーはもっと増えるだろうけれど、ラボを持ち、グラントを取り、自分が納得するレベルの研究をする、という基礎系のサイエンティストは顧問なんてしている余裕は無く、ノーベル賞狙えそうな研究者でもNIHグラントを獲得するのに必死になってオフィスに閉じこもって作業する。

つまり何が言いたいかと言うと、私の生活は、私が研究者を続けられる限りあまり向上しないということである。そしてそれを覚悟して考慮して今後の人生を考えないといけない。

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